fc2ブログ

【基礎知識その⑩】通信大手「キャリアショップ」が閉店する理由

ヒグチモバイル:ロゴ2

国内最大の契約者数を持つNTTドコモは、

2022年2月下旬「ドコモ販売代理店(いわゆるキャリアショップ)」に向けて

2022年度中に「約100店舗を減らす」ことを説明会で発表しましたが、

報道された店舗数以上に、更に全国にある店舗を閉店させることが決定しているとのことです。

現在全国にある約2,300店舗のうち約3割にあたる約700店舗を

2025年までに閉店する方針であることが複数のメディアによって報道されました。

ドコモが3割の店舗を閉める理由は、代理店の維持コストを削減するため。 

ドコモが2022年3月期に代理店へ支払った販売関連費用は3,266億円に上り、

3割の閉店で年間1,000億円ものコスト削減につながるといわれています。

ドコモに限らずキャリア2社「au」も「SoftBank」も、

続々とキャリアショップ閉店が全国で起きています。

ドコモショップ閉店のお知らせ001

auショップ閉店のお知らせ001

softbank閉店画像000

では、いったいなぜこれほどまでに急激にキャリアショップ閉店が起きているのか?

その事情や理由をいくつかあげてみます。



◯国民への携帯端末回線の普及は終わっている◯

2023年現在、日本の国民総数「約1億2400万人」に対して

携帯端末回線数は「2億回線」普及されています。

国民一人当たり「1.6台」のスマホもしくはガラケーの携帯端末を持っていることになり、

国民人口以上に端末が行き渡っているのです。

従って「新規回線の開拓」が難しい状況が続いているということです。

キャリアショップの主な収入源は

「端末販売」と「契約回線の利用料金から発生する手数料」なので、

新規開拓が見込めない状況は、

ショップ経営を断念せざるを得ない選択に行き着くのは当然でしょう。



◯オンラインでの手続きが増えている◯

ドコモでは新規申し込みや端末の申し込みなどを

オンライン上から行えるようになっており、

店舗に行かずとも契約に関する手続きを行えることが店舗の削減する理由の1つと言えるでしょう。

また、ドコモの新しい新料金プランである「ahamo」は、

オンライン手続きでの手続き・サポートが基本となっており、

ショップの利用者が減少していることも店舗を削減する理由の1つです。



◯店舗運営で発生するコストの削減◯

全国にあるショップを削減する理由の1つが、

店舗の運営で発生するコストの削減だと考えられています。

実店舗を維持するためには、人件費やテナント代などの大きな費用が発生するため、

店舗の削減によってコストを減らせることは企業にとって大きなメリットです。

そのため、オンライン上の手続きの普及に伴って、

コスト削減を取り組むことに繋がったとも考えられるでしょう。



◯スマホ端末買い替えサイクルの長期化◯

スマホ端末の買い替えサイクルが長期化していることもショップ削減の理由と言われています。

スマホが普及し始めた頃は、1年〜2年が端末の買い替え時とされていましたが、

現在はバッテリーの大容量化やCPU・メモリなどハードウェアの性能が高まったことによって、

2年〜3年の買い替えサイクルでも問題ないことが多いです。

また、ハードウェアの高性能化に伴って、スマホ端末も以前より高価になっているため、

ショップで端末を購入する人が減少していることは、

コスト削減およびショップの閉店に繋がっていると考えられるでしょう。



◯新規開拓よりも手堅い回線レンタルでの利益へ移行◯

新規回線契約が見込めないとなれば、

「MVNO事業者」への回線レンタルのシフトチェンジも考えられます。

キャリアショップが消滅しても、

もっとも手堅い収入を得るために、有効な手段になり得ます。

回線切替などの営業は、MVNO事業者にお任せできるのですから効率的です。



◯総務省も再三指摘したドロドロの裏事情◯

総務省は2021年5月にNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクに対し、

携帯電話の販売代理店業務の適正化に向けた措置を行うよう改めて要請しました。

総務省が実施したキャリアショップ向けアンケートで、

回答者の4割が、消費者のニーズを確認することなく上位の料金プランを勧誘したことがあると回答。

強引な営業活動の背景には、携帯電話事業者の営業目標を達成しようとしたことがあると指摘したのです。

総務省はこの問題に対して再三にわたり、注意喚起していました。

しかし、2021年6月以降も不適切な勧誘が行われていることを、

総務省の調査が浮き彫りにします。2021年6月以降に、

利用実態を確認せずに上位の料金プランを推奨したとの回答は3割。

不要と思われるオプションやアクセサリーを推奨したとの回答はそれぞれ3割、2割となりました。

このような勧誘をしていないとの回答は4割に満たなかったのです。

その理由を聞いたところ、「上司からの指示」が5割、「販売代理店の経営層からの営業目標」が6割、

ドコモなどの「キャリアからの営業目標」が4割となり、「自己判断」の1割を大きく上回りました。

いわば組織的に強引な販売を続けていることが明らかになったのです。



 


ヒグチモバイル:ロゴ2


👇登録、設定は簡単で、初期設定完了後は作業が不要です。

普段通りスマートフォンをご利用いただくだけで毎月謝礼がもらえるお得な企画です。



スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

higuchimobile

「ヒグチモバイル」の樋口です。

千葉県在住
「通信回線の接続業」という仕事をしています。
この事業をするにあたって
2020年に総務省通信局から届出番号を取得。
【電気通信媒介事業届出番号:C2023432】

趣味:ギター演奏、作詞・作曲・編曲

基本的に皆さんのお役に立てる情報を発信します。

《ブログ起ち上げの理由》
昔から、ただただ何となく利用してきた「通信」
でも、好き嫌いに関係なく毎日毎日使わなければならない「通信」
実はとんでもない「巨大なマーケット」である「通信」

PHSやガラケー、そしてスマホと
長い年月、通信端末を使っているにもかかわらず、
周りには「通信事業」のことを知っている人が全くいない。
こんな不思議な業界はありません。www

そんな「謎」が多い「通信」を
私のような一般庶民が「事業」として取り扱える時代がやって来た!!!

この「価値」に気づいてほしくてこのブログを起ち上げました。

「新しい革命」がやって来ます!!!